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調理師を目指す人は調理実習をする。
どんな職業にも【実習】は欠かせない。
それなら解剖学を深く学ぶトレーナーにとっても、
解剖実習が必要ではないでしょうか?
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業界の大大大先輩にあたるトレーナーの先生が言い放ったこの一言に衝撃を受けたのは今から3年ほど前。
それ以来、確かに解剖書だけでは学べないリアルがあるんだろうな。
実際に人体の中をきちんと観てみたいな。
そんな思いを抱えながらトレーナーをしていました。
そして、今回。
上海での人体解剖実習の情報がSNSに流れてきて、「時が来た!!」と感じました(笑)
すぐに申し込みをして、解剖実習に参加するという僕の思いが3年越しに実現しました。
今回参加させていただき、大変貴重な体験ができたことは言うまでもなく、レポートしたいことは山ほどあるのですが、
①解剖実習での気づき
②中国の病院の衝撃
③上海観光
この3点について、書かせていただきたいと思います。
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①解剖実習での気づき
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なんといっても、まずはメインの解剖実習。
筋肉や骨のリアルな構造を目で見て手で触れることで、普段の指導に役立つ多くの発見がありました。
「え?この筋肉こんなに大きいの?」
「逆にこの筋肉こんなに小さいの?」
「思ってた位置と違う!」
こんな驚きと発見の連続でした!!
実際にストレッチや施術、トレーニングをする時をイメージしながら見させていただきましたが、体に触れる際のポイントや鍛える筋の優先順位など確実に大きな変化を感じられました。
今回はその中でも「肩甲骨」と「体幹部」を見た時の衝撃を実況したいと思います。
<肩甲骨>
肩甲骨は本当に薄くて柔軟性があり、しなるような動きをすることを実感しました。
野球などでは肩甲骨がしなるように投げる!
という表現をするけど、大袈裟じゃなく本当にしなるんだなぁ。
<体幹部>
腹直筋や腹斜筋の薄さには驚かされました。
一方で、大腰筋の太さや存在感は想像以上で、体幹の重要性を改めて感じました。
体幹エクササイズでのアプローチでは間違いなく大腰筋はメインターゲットだなぁ。
解剖実習中は、こんな実況を心の中で繰り返していました(笑)
解剖書だけでは把握しきれない筋肉の質感や位置関係を、目と手で確認できたことは、指導者としての大きな財産になると感じました。
また、運動指導者はついつい筋肉や骨だけを見がちですが、神経や内臓も一体で決して無視することはできないもの。
筋と骨格だけでなく、内臓解剖もあったため、筋肉と神経や内臓の位置関係や深さが3Dでリアルにイメージできるようになったのも収穫でした!
人体を俯瞰視して、今後の指導に活かしていきたいと強く感じた解剖実習でした。
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②中国の病院の衝撃
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次は中国の病院について。
上海中医薬大学に隣接する曙光医院にて、実際の臨床の様子を見学させていただきました。
とても大きな病院で1日の来院数はなんと1万5千人を超えるそうです!
そんな曙光医院の中を見て衝撃だったのは東洋医学と西洋医学の融合!
両医学が見事に融合している様子に驚かされました。
院内の壁にはたくさんの生薬が展示してあるかと思ったら、その横には完全に西洋医学のリハビリ室があったり。
東洋医学であろうと西洋医学であろうと、患者様の状態に最もあったものを取り入れて治療にあたる。
この考え方をダイレクトに体感することができました。
また、漢方と心療内科についても面白い気づきがありました。
日本ではメンタルを病んでしまう人も多く、心療内科の受診者も多いですが、漢方では心療内科で処方する生薬は「存在しない」そうです!
それは、肉体が健全であれば精神も健全に保てるという考え方が根底にあるからだと教えていただきました。
「健全な肉体に 健全な精神は宿る」
これは僕がトレーナーとして伝えたい思いと重なる部分でもあり、自信にもなりました。
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③上海観光
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中国への渡航は初めてでしたが、上海は都会でした!
日本よりうんと都会でした!
デジタル化も超進んでいました!
持て余すくらいにビル全体が光ってました!笑
夜景、雑技団、変面劇・・・
ワンタン、火鍋、中国茶・・・
観光もグルメも盛りだくさん!
解剖研修と同じくらい「遊び」も楽しみ、その中で文化や産業の違いも肌で感じることができました。
あっという間でしたが、とても濃密な2泊3日の研修でした。
現地、上海中医薬大学の先生方
通訳、ガイドの方
オリエントセラピースクールの
島田先生、湯井先生、奥田先生はじめ、
一緒に参加した皆さん
本当にありがとうございました!
PS
関西空港到着後のホテル泊。
充実の研修を終えてさすがにクタクタ。
「明日の朝はアラームをかけずに目が覚めるまで寝ます!」
と豪語したにも関わらず、研修の興奮が冷めやまず、
思いのほか早く目覚めてしまったのは小さな秘密です・・・(笑)
パーソナルトレーナー
村瀬 功